壺齋散人の 美術批評
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天使というよりむしろ鳥(mehr Vogel als Engel)




最初に紹介するこの絵には、「天使というよりむしろ鳥(mehr Vogel als Engel)」という題辞がつけられている。天使の巨大な耳が翼のようにも見えることから、このようにいったのであろう。

天使は前脚を踏ん張って、翼の重みに耐えているかのようである。両目を閉じ加減にしているのは、おすまししているつもりなのか、あるいは目の前にある光景を見たくないからなのか。

しかし、ちょっと待てよ。題名に惑わされて、変なことを連想してしまったが、天使には本来翼がつきものなのだし、空を飛ぶという点では、鳥と異ならない。だから、いまさら、この天使が鳥に似ていることに驚く必要はなかったのだ。





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