壺齋散人の美術批評 |
HOME | ブログ本館 | 東京を描く | 水彩画 | 日本の美術| プロフィール | 掲示板 |
ストラットフォード・ミル コンスタブルの風景画 |
「ストラットフォード・ミル(Stratford Mill)」と題されたこの絵は、トアー川の大作シリーズ第二作。「白馬」の成功に気をよくしたコンスタブルは、かねて計画していたウオータールー・ブリッジ架橋記念作品を放棄してこの作品の制作に取り掛かった。完成後ローヤル・アカデミー展に出品して大きな成功を収めた。また買ってくれるものもいたが、コンスタブルを満足させる額ではなかったそうだ。 モチーフは、トアー川にかかる水車小屋だ。この水車小屋は、サフォーク州のストラットフォード・セントメアリーというところにある。川が分岐して島になったところに立っている。この画面でいうと、左端である。 手前には大人と子供の併せて三人が川に釣り糸をたらし、川の向こう側には 艀が浮いている。サフォークのような平坦な土地を彩るのは、川の流れと緑豊かな樹木ということなのであろう。 当時の有力誌「エグザミナー」はこの作品を、イギリス人が描いたもっともすぐれた絵画だと評した。 (1820年 カンバスに油彩 127×182.9㎝ ロンドン、ナショナル・ギャラリー) |
HOME | イギリスの風景画 | コンスタブル | 次へ |
作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011-2021 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |