壺齋散人の 美術批評
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呪われた人々:ミケランジェロ「最後の審判」




システィナ礼拝堂壁画「最後の審判」の三列目右側は、呪われた人々を描いている。彼らは天使の吹くラッパに促されてイエス・キリストの前にやってきたはいいけれど、キリストから「のろわれた者どもよ」と呼ばれ、悪魔のもとへ去るように命じられる。

この場面には、キリストから思わぬ宣告の言葉を聞かされて途方にくれる人々が描かれる。特に左端の男は、顔を手で覆って深刻な表情をし、己の罪を後悔しているようである。その右側には、天上へ上ろうとしてもがいたり、地獄のほうへと逆さまに落ちてゆく人が描かれている。



これは「呪われた人々」の部分の拡大図。左端の男の脚を悪魔の手先が抱えて、地獄のほうへ引きずり込もうとしている一方、天使がこぶしを振り上げて、呪われた者を地獄へ追い落とそうとしている場面もある。

この場面のすぐ下には地獄の入口の様子が描かれていて、呪われた人々が三途の川の渡し守カロンによって追い立てられる光景が展開している。





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