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預言者イザヤ:ミケランジェロ「システィナ礼拝堂天井画」




イザヤは、旧約の預言者のなかで最も偉大な預言者といわれる。旧約の数ある預言書の中で最初に来るのはイザヤの予言を記した「イザヤ書」である。また彼は、キリスト教徒にとってとりわけ評判が高い。というのも、キリストの登場とキリストによる救済を最初に予言したのがイザヤだとされているからである。

イザヤは、南北に分裂したユダヤ人国家のうち、南のユダ王国の滅亡の頃活躍したとされる。彼は一方では人々の堕落がユダヤ人国家の滅亡を呼ぶのだと警告する一方、ユダヤ人がいかにして救われるかについて予言した。ユダヤの民を救済するのは、将来地上に出現するはずの人の子によってなのだ。その予言の部分を「イザヤ書」は次のように記述している。

「7:14 それゆえ、主はみずから一つのしるしをあなたがたに与えられる。見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる。7:15 その子が悪を捨て、善を選ぶことを知るころになって、凝乳と、蜂蜜とを食べる」(口語訳聖書)

この中でインマヌエルと呼ばれているのがイエス・キリストだとされる。インマヌエルとは「神が我々と共におられる」という意味である、神々から人間の世界に遣わされたイエス・キリストをさすというように、キリスト教では信じれらるようになった。

ミケランジェロの描いたイザヤの姿は、預言者たちの中でももっとも威厳を感じさせる。その威厳が彼の予言の確かさを保証するとでもいうように。





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