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レオポルド・ズボロフスキー:モディリアーニの肖像




レオポルド・ズボロフスキーは、1914年に文学を学ぶためにパリにやってきたが、生活費を稼ぐために本や版画の販売を手掛けていた。その彼がモディリアーニと知り合ったのは1916年のことである。どういうわけか、ズボロフスキーはモディリアーニがすっかり気に入って、以後妻のアンナともどもモディリアーニの生活の援助をするとともに、モディリアーニがジャンヌと暮らすようになると、二人の面倒を一緒に見てくれた。

1917年にモディリアーニの個展を開く手配をしたのも、また1918年にモディリアーニを南仏に疎開させたのもズボロフスキーの配慮によるものだった。モディリアーニとジャンヌが次々と死んだ後、孤児となった娘のジャンヌを、モディリアーニの姉妹に引き合わせもした。というわけで、ズボロフスキーはモディリアーニのために献身的な援助をしたのである。自分自身がたいして豊かでないにもかかわらず。

ズボロフスキーが損得勘定でこんなことをしたのでないことは、彼の晩年が物語っている。ズボロフスキーはモディリアーニの遺作を多数保有していたが、彼はそれらに強い愛着を感じ、金のために売り払うようなことはしなかったのである。

そんなズボロフスキーを描いたこの肖像画からは、ズボロフスキーの善良さが伝わってくるような暖かさを感じる。1919年に描かれたもう一枚の肖像画のなかのズボロフスキーも、やはり善良そうな表情に描かれている。

(1918年、キャンバスに油彩、46×27cm、個人蔵)





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