壺齋散人の 美術批評
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遊び(クロードとパロマ):ピカソ、子どもを描く




ピカソは、クロードとパロマが二人で遊んでいるところ、またはそれにフランソワーズが加わって母子三人で遊んでいるところを好んで描いた。この「遊び(Les jeux)」と題した作品は、クロードとパロマが遊んでいる絵の中で最も初期のものだ。

左手のパロマは、まだ一歳になるかならぬかの時期で、ハイハイができる程度だ。床にはいつくばってハイハイしながらも、おもちゃに夢中になって掴みかかっている。一方右手のクロードの方は、すでに三歳になっているとあって、お兄ちゃんらしい落ち着きが感じられる。

見てわかるとおり、この絵は大人が子どもを見下ろす上から目線ではなく、子どもと同じ目線から描いている。したがって、おもちゃにも大きな存在感があるし、床の模様も生き生きとしているように見える。

(1950年、キャンバスに油彩、119.0×144.0cm、個人蔵)





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