壺齋散人の 美術批評 |
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東方三博士の礼拝:ブリューゲルの世界 |
ブリューゲルは「東方三博士の礼拝」をテーマにした絵を三点描いた。この絵はその最初の作品。このテーマはブリューゲルの先輩ボスも好んで取り上げたから、あるいはそれに触発されたのかもしれない。 大きな人物だけで構成されたものとしては、ブリューゲルにとって初めての構図だ。ほかの二つはテントや雪景色を背景に、大勢の人々に祝福されるキリストが描かれている。またほかの二つがどちらも横長なのに、この絵だけは縦長だ。 背景の人々は、ブリューゲルの同時代人と同じ服装をしているのに対し、博士たちはオリエンタルな格好だ。そのうちの一人は黒人として描かれている。 (1564年、キャンヴァスに油彩、111×83.5cm、ロンドン・ナショナル・ギャラリー) |
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作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |