壺齋散人の 美術批評
HOME ブログ本館 | 東京を描く 水彩画 日本の美術 プロフィール 掲示板


コロー「少年と山羊」:バルビゾン派の画家たち




東京八王子市にある村内美術館は、バルビゾン派の作品を集めていることで有名だ。コローの作品としては、この「少年と山羊(Garçon et chèvre)」及び「ヴィル・ダヴレーのカバスュ」がある。

コロー得意の風景画と、神話的な題材を組み合わせた作品。少年が山羊の母子と戯れるさまが、ファンタスティックな雰囲気で描かれている。ギリシャ神話には、パーンという半人半獣の羊飼いがでてくるが、それは上半身が人間、下半身が山羊の形をしているとされる。

この絵の中の少年は、山羊のうえに覆いかぶさるようにしているので、そのパーンの姿のように見えなくもない。

明るい空を背景に、樹木も明るく描かれているために、全体として非常に明るい印象を与える。

(1847年 カンバスに油彩 八王子市、村内美術館)




HOME バルビゾン派次へ









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011-2021
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである