壺齋散人の美術批評
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パイプをくわえた男 セザンヌの人物画




「パイプをくわえた男(Homme à la pipe)」と題されたこの絵は、アレクサンドル親爺と呼ばれた庭師をモデルにしたもの。この庭師は、「カード遊びをする人々」シリーズで、いずれも左端に描かれた人物である。すべてを通じて、同じ帽子をかぶり同じパイプをくわえている。セザンヌはこの庭師と縁が深かったようだ。

この頃のセザンヌは、男女を問わず農民たちをモチーフにした絵を結構沢山描いている。セザンヌは、古い習慣を捨てることなく年をとった農村の人々が好きだと語っている。

この絵の中の庭師も、そうした朴訥さを感じさせる。謙虚な服装と誠実そうな表情から。かれの人柄が伝わってくる。色彩的には、ブラウンを基調とした温かい画面である。

(1892-1896 カンバスに油彩 73×98.4㎝ コートールド・コレクション)



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