壺齋散人の 美術批評
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ヘルソンの聖母:ロシア正教のイコン




ロシアにキリスト教が入って来たのは、10世紀にキエフ大公ウラジーミルがキリスト教徒になって以来ということになっている。その際に、大公がクリミア半島のヘルソンからもってきたというのが、この「ヘルソンの聖母」と呼ばれるイコンである。

このイコンは、「ウラジーミルの聖母」のイコンと並んで、さまざまな奇跡を起こしたとされ、ロシア人の深い信仰を集めている。

イコンの図柄は、聖母マリアが左腕でキリストを抱きかかえているというもの。このタイプのイコンは、「ホデゲトリア型の聖母像」と言われる。

この聖母像が、ロシアで初めてイコンとして拝まれたこともあり、ロシアでは以後、聖母のイコンが多く作られるようになった。(モスクワ、ウスペンスキー大聖堂)




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