壺齋散人の 美術批評
HOME ブログ本館 | 東京を描く 水彩画 日本の美術 プロフィール 掲示板


ラドネジの聖セルギー:ロシア正教のイコン




ラドネジの聖セルギーは14世紀に実在した修道僧で、ロシア正教においては、もっとも重要な聖人として崇敬を集めている。ロシア正教では、多くの聖人がイコンに描かれてきたが、そのなかで聖セルギーは最も多く登場する。いわばロシア正教を代表する聖人と言ってよい。

このイコンは、聖セルギーの生涯を描いたもの。中央に聖セルギーの像を置き、その周囲に生涯のそれぞれの時期における出来事を描いている。それは、彼の誕生に始まり死に終わる人生のすべての時期をカバーしたものだ。



これは、中央のセルギー像の部分を拡大したもの。金色の髪と髭を蓄えた聖セルギーの表情は、宗教者としては厳しさを感じさせる。



これは、生涯の出来事を描いた図柄のうち、聖母マリアが聖セルギーの前に現われ、彼を導くところを描く。聖セルギーは聖母マリアの前に膝まついて、彼女の教えを受け入れている。(モスクワ、アンドレイ・ルブリョフ美術館)




HOME ロシア正教のイコン 次へ









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011-2019
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである