壺齋散人の 美術批評
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キリストと聖母マリア:ミケランジェロ「最後の審判」




これは画面のほぼ中央に描かれたキリストの像。キリストの左手には聖母マリアを配している。最後の審判の様子は、マタイ伝などの福音書に記されているが、簡略すぎて明瞭なイメージが浮かぶわけではない。それ故、この絵の中のイメージは、ミケランジェロの想像力に発するところが大きい。

画面が全体にわたって左右に分割されているが、これはマタイ伝にある次の記述に基づいていると思われる。

「人の子が栄光の中にすべての御使たちを従えて来るとき、彼はその栄光の座につくであろう。そして、すべての国民をその前に集めて、羊飼が羊とやぎとを分けるように、彼らをより分け、羊を右に、やぎを左におくであろう」(口語訳聖書)





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