壺齋散人の 美術批評 |
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木蔦と月桂樹:ミュシャの世界 |
ミュシャの二枚組の装飾パネルは、左右の女性を向かい合わせに描くのが特徴。女性は、全身像の場合もあり、半身像の場合もある。1897年の作品「ビザンチン風の頭部」は、頭部だけを取り出して向かい合わせたものだった。これが大きな成功を収めたので、気をよくしたミュシャは、同じような趣旨のものをもう一組作った。1901年の作品「木蔦と月桂樹」である。 画面中央の大きな円の中に女性の横顔が収まっている構図は「ビザンチン風の頭部」と同じである。違うのは、女性を囲む装飾のすべてが一つの植物(木蔦と月桂樹)をモチーフにしていることだ。どちらも、円の内部から周囲にかけて、すべての装飾は同じモチーフで描かれている。 上の絵は「木蔦」。円内部の女性の髪飾りと抽象的なパターンは木蔦のイメージであり、円周囲のちりばめられた装飾もすべて木蔦のイメージで描かれている。 こちらは「月桂樹」。やはり同一の植物(月桂樹)のイメージが画面全体に氾濫している。 (1901年 紙にリトグラフ 各53.0×39.5㎝) |
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