壺齋散人の 美術批評 |
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モナ・リザ:レオナルド・ダ・ヴィンチの肖像画 |
1499年にスフォルツァ公ルードヴィコが政争で失脚すると、庇護者を失ったダ・ヴィンチはミラノを去り、マントヴァ、ヴェネチアを経て翌年の春頃にフィレンツェに戻った。これ以降、ダ・ヴィンチの画家としての成熟期を迎えることになる。 いまや世界で最も有名な絵とされる「モナ・リザ」は、1503年頃に、フィレンツェの絹商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの依頼を受けて描いたものである。ジョコンドは、息子が生まれた記念をかねて、妻リザのために肖像画を注文したといわれる。 この絵の魅力については、日本人を含め世界中の人々が解釈を寄せているので、筆者がいまさら付け加えることはないかもしれない。それでも強いて一言付け加えれば、次のように言えようか。 状態を横に向けた姿勢で、顔を観客のほうに向け、下唇に微妙な動きを漂わせているところ。背景に霞がかったように輪郭の曖昧な景色を配しているところ。これらはダ・ヴィンチの絵の最も大きな特徴といえるもので、ダ・ヴィンチがこの絵にかけた意気込みが伝わってくるようである。(板に油彩 77×53cm ルーヴル美術館) |
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