壺齋散人の美術批評 |
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ロンシャンの競馬場:ドガの馬の絵 |
ドガは馬が好きで、若いころから各地の競馬場に赴いて馬をモチーフにした作品を多数制作した。それらはおおむねコンパクトな画面である。対象が動物なので、すばやくデッサンする必要上、大画面に仕立てることを控えたのであろう。 「ロンシャンの競馬場(Chevaux de course à Longchamp)」と題されたこの作品は、ドガの馬の絵の代表作。パリ郊外ロンシャン競馬場での一場面を描いたものである。レースではなく、その合間の力試しのようなものを描いたのだろう。騎士たちはみなリラックスして、馬をゆったりと走らせ、中には馬をとめて、その馬に向かってなにやら話しかけているものもいる。 ロンシャン競馬場は、パリ西部ブーローニュの森の中にあるかなり広大な空間。パリ市民の憩いの場となっている。馬好きのドガは、足しげくこの競馬場に通い、レースを楽しむ一方、馬の動きを観察していたのであろう。 (1874年頃 カンバスに油彩 30×40㎝ ボストン美術館) |
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