壺齋散人の美術批評 |
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魔女の夜宴 ゴヤの怪異画 |
「魔女の夜宴(Aquelarre)」と題されたこの絵は、オスーナ公の別荘を飾る怪異画6点のうちの一つである。モチーフは、バスク地方の魔女伝説に取材している。バスク地方には、魔女が子供をさらって、それを悪魔に生贄として捧げるという言い伝えがあって、たびたび異端裁判の対象となった。一番有名な魔女裁判は、スカラムルディの魔女を対象としたものだが、ゴヤがこの絵を描いたのは、その裁判が起こされる以前のことである。 画面中央に、大きな角をはやした雌牛がいる。その周りを魔女たちが取りかこみ、それぞれ手にもった子供を雌牛にさしだしている。子供たちはみな痩せこけており、過酷な扱いを受けてきたことをほのめかしている。また、左端の魔女は、串刺しにした子供たちの遺体を背負っている。 夜空には月がかかっているが、満月ではない。にもかかわらず、地上は月の光を浴びて昼間のように明るい。それが不気味なコントラストを感じさせる。 依頼者のオスーナ公がなぜ、こんなグロテスクなイメージを喜んだのか、それはわからない。 (1794~95 カンヴァスに油彩 43×30㎝ マドリード、ラサロ・ガルディアーノ美術館) |
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