壺齋散人の 美術批評
HOME ブログ本館 | 東京を描く 水彩画 日本の美術 プロフィール 掲示板


ミケーネの黄金マスク





ミケーネ文明の遺跡はドイツ人シュリーマンによって発掘された。かれは1870年代にミケーネを、1880年代にティリンスを発掘し、ミケーネ文明について多くの知見を得た。ミケーネにおいては、城塞の獅子門を発掘し、その奥に数多くの副葬品を伴なった墳墓を発見した。その墳墓をかれは、ギリシャ神話の中のミケーネ王アガメムノンと、その妃カサンドラのものと信じたが、実際には、アガメムノンの時代よりはるかに古い時代のものとされている。

上の写真は、シュリーマンがアガメムノンのマスクと信じたもので、いまでも考古学者の間でそう呼ばれている。これはアガメムノンよりもはるかに古い時代のもので、当時の王族のものであったことは間違いないだろう。

今見ても、黄金が明るく輝いており、黄金というものの永久的な資質がよくわかるものである。



これは、別のマスク。ミケーネ王室の王子のものと推測されている。




HOME ギリシャ美術次へ









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011-2019
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである