壺齋散人の美術批評 |
HOME | ブログ本館 | 東京を描く | 水彩画 | 日本の美術| プロフィール | 掲示板 |
舞台上の二人の踊り子:ドガの踊り子像 |
「舞台上の二人の踊り子(Deux danseuses en scène)」と呼ばれるこの作品は、「舞台上のバレーのリハーサル」と同じ時期に、並行して制作されたと思われる。「リハーサル」のモデルのうち、画面右手奥の二人の踊り子が、この絵の中の二人の踊り子とほぼ同じポーズをとっている。 こちらは、アップされている分、人物像の詳細が丁寧に描かれている。踊り子の衣装には花飾りがついているし、髪飾りも色彩鮮やかである。「リハーサル」がグリザイユ画法で地味な色合いなのに対して、こちらは全体に派手な印象を与える。 「リハーサル」同様、やや上部から、下を眺め下ろすような構図になっている。やはり、客席の二階部分あたりから見下ろしたものであろう。 床や背景の壁はざっくりと描かれ、踊り子たちが浮かび上がって見えるように工夫されている。 (1874年頃 カンバスに油彩 62×46㎝ ロンドン、コートールド美術館) |
HOME | ドガ | 次へ |
作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2011-2021 このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである |