壺齋散人の 美術批評
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気まぐれ( Los Caprichos ):ゴヤの版画




仮面の娘たち:ゴヤの版画
女の略奪:ゴヤの版画
愛と死:ゴヤの版画
貪欲な聖職者たち:ゴヤの版画
遣手婆:ゴヤの版画
むしられる鳥たち:ゴヤの版画
異端審問:ゴヤの版画
怠惰と貪欲:ゴヤの版画
牢獄:ゴヤの版画
ロバの学習:ゴヤの版画
非理性としての怪物:ゴヤの版画
妖怪:ゴヤの版画
空疎な権威:ゴヤの版画
生への執着:ゴヤの版画
魔女たち:ゴヤの版画
変身:ゴヤの版画
妖術の修行:ゴヤの版画
束縛:ゴヤの版画



ゴヤの版画集「気まぐれ( Los Caprichos )」は、1799年に第一版が刊行された。総刊行点数は267セットであり、そのうち売れたのは27セットのみだという。残りは、原版ともども国王に寄贈された。異端審問所の告発を逃れるためだと言われている。こんなこともあり、この版画集は、ゴヤの生前にはほとんど注目されることはなかった。

所収版画作品は80点。それぞれの大きさは縦21.5cm、横15cmである。技術的には、アクアチントとエッチングを組み合わせた独特の方法を採用している。アクアチントでコントラストを強調し、エッチングで細部を浮かび上がらせる手法は、版画に独特の表現を可能にさせた。

気まぐれ( Los Caprichos )という題名は、ゴヤ自身がつけたものである。スペイン語のカプリチョスには、気まぐれという意味のほかに自由という意味もある。ゴヤは、この意味の二重性を活用して、一見気まぐれに描いたように見せながら、その実、自由で曇りのない目で世界を表現した、と言いたいわけなのであろう。

冒頭に、自信に満ちた表情の自画像を置き、民衆の迷信や蒙昧な生活ぶり、貪欲、好色、粗野、暴力、怠慢などを、人間のみならず動物の形象も交えながら、皮肉たっぷりに描いている。これでは作者自身が、異端審問所の告発を恐れるのも無理はない、と思わせるほどだ。

ここでは、80点の作品から、半分ほどを選び出し、ゴヤの版画のユニークなところを鑑賞したい。(上の絵は第一枚目の自画像)





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